病気・ケガや予防なら豊中市にある千里ニュータウン動物病院

千里ニュータウン動物病院

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各種予防について

ワクチンについて

ワクチンのおかげで、昔はたくさんの命を奪った感染症を予防できるようになりました。
そのため深刻な感染症の発生は減少傾向ですが、目に見えないウイルスや細菌はいつどこで感染するかわかりません。感染し発症すると重篤化し、周りの動物にも感染が広がる可能性のある伝染病のワクチンは、大切な予防医学のひとつです。
ワクチンプログラムは家庭環境や健康状態などによりそれぞれ異なりますので、ご家族と相談して決めていきます。

混合ワクチン

混合ワクチンで予防できるようになりましたが、伝染病の発生は今も認められます。
おさんぽやドッグラン、ペットサロン、ペットホテルなど、目に見えないウイルスはいつどこで感染するかわかりません。
また、万が一逃走してしまったときや災害時の避難所生活への備えとしてもワクチン接種は大切です。
子犬、子猫のワクチンプログラムは母乳に含まれる母親由来の免疫の影響により、生後16週齢を超えるまで3~4週間おきに連続して接種する必要があります。それ以降のワクチンの接種時期に関してはそれぞれ異なりますので、お気軽にご相談ください。
当院では、不必要なワクチン接種を減らすため、コアワクチン(※)に対する血中抗体価検査を実施することで、接種間隔を決めるのに活用しています。
※コアワクチンとは、どんな生活環境でもすべての犬や猫に接種するべきワクチンのことで、犬は犬ジステンパー・犬パルボ・犬アデノ1型と2型のウイルス感染症に対するワクチン、猫は猫伝染性鼻気管炎、猫カリシウイルス感染症、猫汎白血球減少症に対するワクチンを指します。

犬のワクチン

<当院で扱っているワクチン>

  • 【5種混合ワクチン】
    • 犬ジステンパー感染症
    • 犬パルボウイルス感染症
    • 犬アデノウイルス(2型)感染症
    • 犬伝染性肝炎(アデノウイルス1型)
    • 犬パラインフルエンザウイルス感染症
  • 【9種混合ワクチン】
    • 上記の5種混合ワクチン+4種のレプトスピラ感染症
猫のワクチン

<当院で扱っているワクチン>

  • 【3種混合ワクチン】
    • 猫伝染性鼻気管炎
    • 猫カリシウイルス感染症
    • 猫汎白血球減少症

狂犬病ワクチン

狂犬病は犬だけの病気ではなく人間を含むすべての哺乳動物に感染する病気で、発症するとほぼ100%死亡する病気です。
そのため狂犬病ワクチンの予防注射は、国が定める狂犬病予防法により、すべての犬に必須のワクチンとされています。
日本では1950年から犬へのワクチン接種が義務付けられて以降、さまざまな努力が行われたことで1957年以降は感染が確認された報告はなく(海外で犬にかまれた方が帰国後発症した事例はあります)、世界でも数少ない狂犬病清浄国の一つです。しかし、日本と同じ清浄国だった台湾では、2013年に野生動物から犬へ狂犬病の感染を認め、清浄国ではなくなりました。
世界に目を向ければ狂犬病は現在でも珍しくない病気なので、日本も常にウイルスの脅威にさらされています。
そのため、犬だけでなく人を守るためにも毎年予防注射の接種をお願いします。
接種に関して心配なことがありましたらお気軽にご相談ください。

接種するタイミング

生後90日を経過した犬は、狂犬病ワクチンの予防接種が法的に義務付けられています。
一般的には混合ワクチンの接種を先に行うので、生後5~6ヶ月頃に初めての狂犬病ワクチンを接種し、その後は毎年4~6月が接種時期になります。

ワクチンの副作用について

副作用はどのワクチンでも出る可能性があります。
ワクチンのときにストレスを感じずに接種できると、副作用の発生を減らすことができると考えています。
接種の際にはご家族になでてもらったり、おいしいおやつを食べながらなどストレスが少しでも減るよう工夫しています。
ワクチン接種後1~2日間はなるべく安静に過ごすよう心がけてください。

接種直後

アナフィラキシーショック(呼吸がはやい・ぐったりする・けいれんなど)
上記の症状のチェックのため、ワクチン接種後15分ほど待合室でお待ちいただく場合もございます。

接種後24時間以内

顔面浮腫(ムーンフェイス)・嘔吐・下痢・食欲不振・発熱

接種後1週間以上

接種部位にしこり(1ヶ月以内に自然縮小または消失)

接種後3ヶ月~2年 ※猫のみ

注射部位肉腫(ワクチン接種後肉腫)

ノミについて

ノミってどんな生き物?

    • 体長2mmほどの羽のない昆虫で、13℃以上で活動します。
    • 繁殖力はすさまじく、目に見える成虫は5%で、残りの95%はサナギ・幼虫・一番多いのは卵の状態でカーペットなど環境中に存在します。
    • 成虫は犬・猫・人などの皮膚から吸血して健康被害をもたらしますが、動物にノミ予防をすることで人への感染も予防することができます。

ノミの被害

痒みによるストレス

痒みによるストレスだけでなく、掻きむしることで皮膚を傷つけ、化膿性皮膚炎を起こします。

ノミアレルギー性皮膚炎

ノミが皮膚を咬むときにノミの唾液が注入され、それが抗原となって皮膚炎が生じます。
主に背中にブツブツした湿疹が現れますが、ノミの寄生数が少なくても、激しい症状を呈します。

貧血

ノミは体重の15倍の血液を吸血することが可能です。
特に子犬や子猫、あるいは衰弱した動物たちに多数のノミが寄生している場合、貧血を起こすことがあります。

瓜実条虫(うりざねじょうちゅう)

ノミの幼虫が瓜実条虫(消化管につく寄生虫)の卵を食べ、その瓜実条虫はノミの体内で発育します。
成虫になったノミを犬や猫が食べてしまうことで条虫が寄生し、後に条虫の一部(白い米粒のようにみえます)が便と一緒に排泄されるようになります。
多くは無症状ですが、嘔吐や下痢を起こすことがあります。また、人への感染例もあります。

人への被害

動物と同様に人がノミに刺されるととてもかゆく、ひどい場合にはアレルギー症状を起こすことがあります。
また「猫ひっかき病」という猫から人間に伝染する病気にノミが関与しています。

ノミの診断

ノミの虫体を見つける

ノミ自体を確認することによりますが、小さく素早い為に、少量寄生の場合見つけることが困難な場合があります。
ノミをセロテープにくっつけると捕まえやすいです。

ノミの糞を見つける

ノミ取りくしなど目の細かいくしで黒いフケのようなものが取れれば、それは“ノミの糞”かもしれません。
“ノミの糞”は血液から出来ている為、濡らしたテッシュなどに乗せると赤く滲んで広がります。

ノミの対策

ノミの居場所をキレイにする

犬や猫が過ごし、気温や湿度が適当な場所でノミは多くみられます。
例えばベッドやソファー・カーペット、ペットの寝床などをこまめに清掃することが大切です。
また、ノミの成虫は全体の5%くらいにしか過ぎず、残りは卵や幼虫・サナギで、それらは動物の体表ではなく、すべて環境中に存在します。
部屋の中は、冬の間も暖房などで室温が維持されるので、ノミは一年中繁殖することが可能です。

駆虫剤を利用する

掃除だけで部屋の中のノミを完全に駆除することはむずかしく、お散歩中のたびにノミに感染するリスクがあります。
家にいる動物にノミ駆虫剤を使用することで、動物についたノミは産卵し始めるまでに駆除され、寄生と繁殖を予防することができます。

<当院で扱っている駆虫剤>

    • 皮膚につけるスポットオンタイプ(効果は1か月持続、猫は3カ月もあり)
    • おいしいおやつのような食べるタイプ(効果は1か月あるいは3か月持続)

ライフスタイルや食事環境に合わせてお選びいただけます。
ホームセンターなどで販売されているものは医薬品ではないため、効果が十分でない場合がありますのでご注意ください。

マダニについて

マダニってどんな生き物?

    • マダニは3mmほどの大型ダニで、イエダニといわれる家の中にいる目に見えないダニではありません。吸血すると体が3~4倍に大きくなります。
    • マダニは日本全国に存在し、都市部でも公園の草むらなどに生息します。被害は犬や猫のほか人や家畜・野生動物など幅広く、特に新しいウイルス感染症であるSFTSを媒介することが大きな問題となっています。

マダニの診断

マダニを確認することで診断します。
小さく毛の間に入り込んでいますが、ノミほど素早く無く、4~7日間はその場で吸血を続けるので、毛を慎重にかき分けると比較的容易に発見することが出来ます。
全身どこでも寄生しますが、顔や耳などの柔らかい部分に寄生することが多いです。

マダニの被害

貧血

ノミと同様に大量の寄生を受けた場合に貧血を起こすことがあります。

皮膚の損傷

吸血中のダニの口器はがっちりと皮膚に固定されているために、無理に引きはがすと皮膚に損傷を与えたり、炎症を起こすことがあります。

バベシア症

マダニを介して起こる代表的な病気で、バベシアという病原体が赤血球に寄生し破壊してしまう病気です。
感染した犬は貧血や発熱をおこし、重度の場合死に至ることもあります。

ライム病

犬では急性関節炎を起こし、痛みや発熱が起きます。
またこの病気は世界中で最も一般的なダニ媒介性人獣共通感染症の1つで、人間にも感染することがあります。

その他

ロッキー山紅斑熱・エールリヒア症・ヘパトゾーン症など様々な病気を媒介します。

人への被害

ライム病、Q熱、SFTSという病気を運ぶ役割を果たすことがあります。

重症熱性血小板減少症候群(SFTS)

マダニがウイルスを媒介して感染する病気であるSFTS(重症熱性血小板減少症候群)が西日本を中心に発生が認められ、人の死亡例が報告されています。外に行くネコちゃんからの感染報告もありますのでご注意ください。
※SFTSは2011年に発表された新しいウイルスによる感染症です。死亡率は6.3~30%と報告されており、現在有効な治療法はありません。

ダニの対策

マダニ駆除剤を使用する

ノミ予防と一緒にマダニ予防できる製品(おいしい飲み薬か皮膚につけるお薬)をご使用ください。

スプレータイプの駆除剤を併用する

山や川、キャンプ場などのマダニが多く生息しているような場所に行かれる際には、スプレータイプの駆除剤を併用することをおすすめします。

物理的な駆除

まだ吸血を行っていないマダニはブラッシングなどで取り除いてください。
すでに吸血をしているマダニを不用意に引き抜くと、顎が残り炎症を起こしたり化膿したりするために注意が必要です。
ピンセット等で顎部をつかみゆっくりと引き抜くことできれいに抜けますが、“コツ”がありますので、動物病院へご相談ください。

犬と猫のフィラリア症予防について

フィラリア症は犬糸状虫症とも呼ばれており、蚊が媒介する病気です。
犬糸状虫は、その名の通り糸のように細長い寄生虫で、動物の体内で目に見える大きさにまで成長しますが、感染するときには蚊の体内にいる目に見えない幼虫の状態です。犬や猫の体内に入った後、肺動脈や心臓などに寄生し、血流を妨げるだけではなく、内臓や呼吸器に関連する重篤な症状を起こすこともあります。
一昔前はフィラリア症は犬の死因の上位でしたが、予防薬の改善やご家族の予防意識が高まったおかげで近年は減少傾向にあります。しかし、現在も予防をしなければ大阪北摂地域でも感染することがあり、予防より感染してから治療する方がはるかに大変です。
フィラリア症の予防が地域で広がると、フィラリアを持つ蚊も少なくなるというメリットもあります。

また、近年では猫のフィラリア症が問題となっています。
犬と異なり少数の寄生で呼吸困難や突然死を引き起こし、診断や治療はかなり困難です。フィラリア症にかかった猫の25%は室内飼いの猫というデータがあり、飼育環境に関わらず猫にもフィラリア予防が大切です。

フィラリア症の主な症状

    • 元気がない
    • 散歩時に疲れやすい
    • 寝てばかりいる
    • 血尿を出す
    • 食欲不振
    • お腹に水がたまる
    • ふらふらする
    • 猫では呼吸困難や突然死

フィラリア症の予防について

予防期間は5月~12月末まで、米国犬糸状虫学会では通年予防も推奨されています。

予防期間は蚊が出始めて1か月以内から蚊が出終わって1か月後までです。
4~5月頃にまず血液検査(血液中の子虫ミクロフィラリアの有無と成虫抗原検査)をして、前年の感染がないことを確認します。

フィラリア症予防薬

フィラリア症予防薬の内容は駆虫薬であり、蚊にかまれて体内に入ったかもしれない子虫を感染1か月後の幼虫のあいだに駆虫するために服用します。服用が遅れると、子虫が成長して駆虫薬が効かなくなることがありますので、定期的に予防薬を投与することはとても大切です。
予防薬の種類は、おいしいおやつのような食べるタイプ、皮膚につけるタイプ、一年間予防効果のある注射薬があります。ワンちゃんの体の状態や好み、ご家族の状況に合わせて予防方法をご案内します。ネコちゃんには、皮膚につけるタイプが一般的です。

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